サバイバーズ

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 結構面白い。

 主人公は、ヤップ(ラッキー)と言う名のシェルティーとレトリーバーのミックスの男の子。

 野良犬として生活していたがある日、保健所に捕獲され、折に閉じ込められてしまう。

 でも、大地震が起こり、なんとか保健所を脱出する。

 そして、地震で破壊された町の中で生き延びるためのサバイバルが始まる。ってなストーリーです。

 擬人化された犬たちの会話を聞いてると、なんかディズニー映画になりそうで、子供だまし的なところもあるんだけれど ついつい読み続けてしまう本です。

  さあ、では一緒に読んでください。
 


  プロローグ

   ヤップは体をよじってあくびをし、しあわせそうに小さく鳴いた。きょうだいたちと温かな体をよせあい、前足や鼻先を押し付けあいながら、、とくとくという小さな心臓の音をきいている。
 ヤップの体を乗り越えようとしたはずみに、スクイークの前足がヤップの目に入った。
 ヤップが首を振って寝返りを打つと、スクイークは地面にころんと落ち、怒ってかん高い声をあげた。
 ヤップはわざとじゃないよというしるしに、スクイークの鼻をなめた。
 
 母犬がそばにきた。鼻先で子犬たちをきちんと並べて顔をきれいになめ、いつものように全員のまわりをひとまわりすると、囲い込むようにして横になる。 眠る時間だ。
 「おきて、やっぷ!ままがおはなししてくれる」スクイークがいった。
お姉さん風を吹かせた命令口調はいつもと同じだ。
スクイークは、母犬に優しく顔をなめられているあいだも小さな鳴き声をあげていた。

「〈アルファの嵐〉のお話をしてあげましょうか。」
 ヤップは興奮して背中がぞくっとするのを感じながら、待ちきれずにきゅうきゅう鳴いた。
「ききたい!」
「また?」スクイークが鼻を鳴らした。
 だが、きょうだいたちが折り重なるようにしてスクイークの体を乗り越えていったので、不満げな声はかき消された。

 母犬は子犬たちを一つに集め、尻尾で地面を強く打った。
 語り始めた母犬の声は、低く重々しかった。
「これはライトニングという名前の犬のお話よ。ライトニングほど速く走れる犬は戦士たちの中にもいなかった。
〈天空の犬〉はライトニングをみまもっていた・・・・・ところが〈大地の犬〉はライトニングをねたみ、こんなふうに考えたの。
ライトニングはあまりにも長く生きすぎている、そろそろ命を手放してもいいころだ。
そして、自分がライトニングの生命の力を受け継ごう、と。

 ところがライトニングは素晴らしく足が速かったから、〈大地の犬〉のするどい牙から逃げることができたーーーそれどころか、死そのものからも逃げることができたの!」

「ぼく、らいとにんぐみたいになりたい」ヨウルが眠たげな声で言った。
「ぼくだってはやくはしれる。ほんとだ」
「しー!」スクイークが、ふわふわした金色の前足でヨウルの口をふさいだ。
いやがってたくせに、ヤップは胸の中でひとりごちた。スクイークだって、やっぱりママの話に夢中になってる。

 「そして最初の大きな戦いが起こった」母犬は抑えた声で続けた。
「それが、あの恐ろしい〈アルファの嵐〉よ。 この大戦で、世界中の犬たちが戦って、世界を支配するアルファを決めようとした。
戦いの恐ろしさを伝える物語は数知れず、戦いのさなかに生まれ、そして死んでいった英雄たちも数知れずいたわ。
 とうとう〈大地の犬〉は考えた。ライトニングの生命はじきにその体を離れる。今度こそその命をわがものにしよう、と。
でも、ライトニングはぬけめのない戦士だったし、自分の足があれば死を振り切って逃げられると確信していた。
そこで〈大地の犬〉は罠をしかけることにした」

 イップが両耳をぺたんと寝かせて声をあげた。
「そんなのずるい!」
 母親は鼻先でイップをなでた。「いいえ、イップ。〈大地の犬〉がライトニングの命を奪おうとしたのは正しいことだったのよ。
それが世界の定めなのだから。あなたのお父様が死んだときも、肉体は大地に還ったの。」

 子犬たちは急におごそかな気持ちになり、だまりこんで母犬の声に耳をかたむけた。
「ライトニングは自慢の足で戦場から逃げ出そうとした。争う犬たちのあいだをすさまじい速さで駆け抜けたから、その姿は見えず、牙でかみつくことも爪で引き裂くこともできなかった。
ライトニングの体はほとんど透き通って、自由になったようにみえた。でも、そのとき〈大地の犬〉がうなり声をあげて、ライトニングの目の前の地面をまっぷたつにしたの。」

 ヤップはこの話を何度もきいていたが、はっと息をのみ、兄弟たちにぎゅっと体を押し付けた。今度こそ、ライトニングは恐ろしい大地の裂け目に飲み込まれてしまうにちがいない・・・・・。




 はい、今日はここまで~。続きはまた明日ね。

 まだまだ何の話か、とりとめもなくつかめませんが、プロローグだからね。

 だんだん面白くなるよ。たぶん。

 えっ、何? もういいとか言わないの!





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